苫小牧出身の安藤優作(16)はアイスホッケーの米国ジュニアリーグ、USHLでチャレンジ中だ。2019~20シーズンから米国オハイオ州が本拠地のヤングスタウン・ファントムズに所属し、奮闘しているFWの若武者だ。実家に帰省中の今月、「まだまだやるべきことも多いので、さらにトレーニングを積んでレベルアップしたい」と抱負を語った。
安藤は2年前の17年、明倫中1年時にカナダにアイスホッケー留学し、高い技術を習得した。昨年、米国に渡り、世界最高峰のチームが競う北米リーグ(NHL)の登竜門といわれるUSHLのトライアウトに挑んで合格。「スピードや判断力が評価されたと思う」と振り返った。今年1月には20歳以下の世界選手権ディビジョン2A(リトアニア)で優勝を飾った日本代表の一員で活躍した。
ファントムズメンバーとしては新型コロナウイルスの影響で3月上旬にシーズンは打ち切られたものの40試合に出場し、8得点、17アシストを記録した。身長173センチ、69キロとまだ小柄な体格だが、持ち前のハンドリング技術を発揮してチームの攻撃を支えた。
16チームが加盟する16~20歳年代のリーグで躍動するNHLの金の卵たちに熱視線が送られている。「試合会場の広さとファンの多さに驚いた」と話す。
今シーズンを振り返って「本当に学ぶことの多かった一年だった。体の大きな選手が多い。当たり負けのないように意識した」と話し、本場の米国で通用したのは「パスの正確さなど細かいところ。リーグの中では劣ってはいないように感じた」と手応えを挙げつつ、スピードや体の強さの向上に意欲をかき立てる。数多いライバルたちや実績を積み増す年長の選手らから「見習わなければいけないところもある」と言う。
とてつもなく広大な米国の中西部一帯で繰り広げるリーグ戦はホームアンドアウェー。遠征にはチームのバスを使う。「最長で十数時間かかる長距離移動もある。しっかり睡眠をとって体力の消耗にも気を付けなければいけない」。日本国内と桁違いの環境にいるアスリートとして体のケアは欠かせないと自覚している。
3月20日に帰国していたが、現在は新型コロナウイルスの影響で苫小牧市内のリンク場がすべて閉鎖となり、氷上の自主トレーニングはストップ中。米国のハイスクール通信課程の勉強をしながら、自宅で筋力アップを軸にしたメニューを日々積んで次の開幕に備える。「NHLのドラフトにかかるためには大事なシーズンになる。自分の成績に関してはまだ納得していない。ポイントを挙げてもっとアピールしていきたい」と力強く語った。













