苫小牧市内 テナント売り上げ急減で影響、不動産会社も対応に苦慮

苫小牧市内 テナント売り上げ急減で影響、不動産会社も対応に苦慮
苫小牧市大町の飲食店が入居するビル。新型コロナの影響により、売り上げの減少に悩む不動産会社も多い

 新型コロナウイルスの流行で飲食店に深刻なダメージが出る中、テナントを貸し出している不動産会社にも影響が及んでいる。苫小牧市内では要望や相談を受け、家賃減額や支払い猶予など柔軟な対応を取る企業が多いが、長期化への懸念もあり不安は少なくない。業界団体は国に家賃補助など負担軽減を強く求めており、地元の不動産関係者も各種制度を活用しながら対応を進める考えだ。

 市内錦町の三和不動産は約80件の自社および管理委託物件について、4月の家賃の支払いを猶予した。各テナントは鈴木直道知事が緊急事態宣言を出した2月末以降、売り上げが急減。家賃減額を求める相談が同社に数多く寄せられたためで、高橋憲司代表は「大きく展開している店舗ほど固定費の支払いが大変」と配慮した理由を語る。

 道は石狩を除く地域の休業要請を16日に解除したものの、「元に戻るには時間がかかる」と分析。6月以降も「見通しは不透明」と不安な様子で話した。

 屋台通り錦町横丁を運営し、スナックなど20件のテナントを管理する東和商事(同)も3月と4月の家賃を半額にする対応を取った。テナントの売り上げは前年の同じ時期と比べ8~9割減。2月に開店したばかりのバーは閉店に追い込まれたという。大澤司代表は「家賃収入は減るが、店子(たなこ)には何とか続けられるよう頑張ってもらいたい」と語る。

 北海道宅地建物取引業協会苫小牧支部の今成智宏支部長は、テナントの経営が悪化する中で家賃を請求する難しさを指摘。自身が経営する今成興業(清水町)でも売り上げが大幅に下がった中心部の美容室に対し、家賃の減額に応じたという。

 飲食店など小規模事業者の売り上げが急速に落ち込む現状を受け、政府与党は一定の減収を条件に家賃の3分の2相当(上限付き)を国が半年間給付する制度を立案。今年度の第2次補正予算案に盛り込む方向で調整している。

 国土交通省も3月に全国の不動産業界団体へ、影響を受けた事業者の家賃の支払い猶予に応じるなど柔軟な対応を検討するよう要請した。不動産業課は不動産オーナーが家賃減免に対応したら税法上の損金扱いにできることや、収入が50%減少した場合は来年度の固定資産税を免除する仕組みを伝える方針。担当者は「状況を把握し、不動産会社を支援できるようにしたい」と話している。

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