新型コロナウイルスの感染予防策としてマスク着用が日常に浸透する中、気温上昇による熱中症へのリスクが懸念されている。口元に熱がこもり、体温上昇を招きやすいためで、厚生労働省などが周囲に人がいない時には外すよう注意を呼び掛ける。一方、マスクを製造販売する企業の中には通気性を高めた製品を開発し、販売する動きも。札幌管区気象台の3カ月予報では6~8月の道内の気温は平年より高いとしており、感染対策と合わせて体調管理が重要になりそうだ。
政府は「新しい生活様式」の中で、感染防止策としてソーシャルディスタンス(社会的距離)、マスク着用、手洗いと3密(密集、密接、密閉)対策を求める。マスクは生活の必需品になりつつあるが、気温が上昇するこれからの時期は熱中症の一因になりやすいとして、厚労省などが注意喚起。ホームページでは夏季のマスク着用で心拍数や呼吸数、体感温度の上昇など身体的な負担があると説明。屋外で人と少なくとも2メートル以上の間隔が確保できる場合はマスクを外すよう訴える。
また、日本小児科医会は暑さにかかわらず2歳未満の子どもへのマスクは不要としている。呼吸器への負担増などがあるためで、市内北栄町のうとないキッズクリニックの鈴木秀久(よしひさ)院長(50)も「子どもが小さいとマスクを正しく使えない場合が多く、万が一嘔吐(おうと)した時に吐いた物が気管に入る危険性がある」と指摘。顔が隠れてしまうため体調変化も分かりにくくなるとし、「メリットは小さく、害の方が大きい」と話す。
環境省は気温や湿度、日差しの強さなどから算出した「暑さ指数」をインターネットで公開。苫小牧市など全国各地の1時間ごとの数値や翌々日までの3時間ごとの予測値を示し、熱中症リスクを5段階で色分けしたデータの活用を促す。地元では苫小牧市消防本部が積極的な水分補給を呼び掛け。苫小牧保健所は気温が高い日の検温とともに日ごろの健康チェックを推奨している。
一方、マスク製造会社も対応に乗り出している。アイリスオーヤマ(本社仙台市)は、暑さに対応するため息苦しさを改善した「ナノエアーマスク」を今月中旬にも販売する予定。独自に開発した細かな繊維を使い、マスク本来の機能を維持したまま従来の1・4倍の通気性を確保。既存品と比べ口元の温度上昇を半分に抑える試験結果が得られているとし、同社広報室は「SNS(インターネット交流サイト)で『早くほしい』などの要望を頂いている」と話している。
















