苫小牧市美術博物館が昨年11月から今年5月にかけて苫小牧市内の河川で行った調査で、環境省の絶滅危惧2類に指定されているニホンザリガニが市内西部の河川で生息していることが確認された。現在開催している企画展「水と生命~川と生き物のつながり」の中で概要を紹介している。同博物館は今後も継続的に調査を行い、生息状況を詳しく確認する方針だ。
ニホンザリガニは北海道と東北地方の一部に分布する日本固有種のザリガニ。主に河川の源流部や湧水地に生息しているが、近年は自然環境の変化によって生息数が減少しており、環境省が絶滅の危険が増大している種に位置付ける「絶滅危惧2類」に指定されている。
苫小牧でも40年ほど前までは市街地近郊の河川や湿地などに多く生息し、市民にとって身近な存在だったが、最近は見掛ける機会も激減している。同博物館の江崎逸郎学芸員(44)は「ニホンザリガニが好む環境が開発行為などで消失していることが、生息数の減少につながっているのでは」と話す。
近年の正確な生息状況については同館でも把握していなかったことから、企画展の開催決定を機に、昨冬から今春にかけて調査を実施。市内西部地域の河川で幼体を発見したという。同館は今後も調査場所や時期を広げて調査を継続するとともに、文献資料など既存の情報を収集し、苫小牧における生息状況の実態把握に努める考えだ。
江崎学芸員は「ニホンザリガニに焦点を当てた調査は市内でも珍しい試み」と説明。「身近な場所で見掛けるようなことがあれば情報提供をお願いしたい」と呼び掛けている。
















