苫小牧市を中心とする東胆振地域の基幹病院、王子総合病院看護部に勤務する柏田真希さん(41)が今年3月、管内では初めて民間団体が認定する診療看護師の資格を取得した。限定された特定の治療行為を医師と事前に交わした手順書に沿って代行できる。患者への迅速な治療行為につながるもので、院内でも期待が集まっている。
診療看護師は、厚生労働省が2015年10月に創設した特定行為に係る看護師の研修制度に基づき、大分市に事務局を持つ民間団体・日本NP(ナース・プラクティショナー)教育大学院協議会が認定している資格。通常は医師への報告と指示に沿って行う患者への治療行為について、事前に示された医師の手順書(指示書)に基づきタイムリーな診療補助ができる。同協議会によると全国の認定者数は4月1日時点で487人に上る。
柏田さんは、00年3月に王子総合病院付属看護専門学校を卒業し、同院へ就職した。看護師としての専門性を高めるため、06年に北海道医療大学認定看護師研修センターに入学。07年7月に日本看護協会から皮膚・排せつケア認定看護師の認定を受け、14年9月からは看護部副師長として勤務する。
診療看護師を目指したのは「地域医療のさらなる質的向上に寄与し、チームの全体像を捉えながら現場に関わりたい」という思いから。通常勤務をする傍ら、17年から北海道医療大学大学院(石狩市)の看護福祉学研究科看護学専攻修士課程に在籍。3年をかけて専門知識を学び、今年3月に資格を手にした。
診療看護師に認められているのは、感染管理や集中ケアなど21区分38項目の分野の特定行為。柏田さんが行えるのはこのうち約20項目で、同院では現在、床ずれ部分の治療や胃ろう、ぼうこうろうカテーテルの交換など4項目を行う。
指導する外科の高橋瑞奈医師(36)は「患者さん思いで優しい人柄。一人で現場を任せられるくらいの頼もしさを感じる」と高く評価する。床ずれに対応する対策チームの仲間で、同僚看護師の佐藤千津子さん(56)も「手際が良く器用な人」と話す。
柏田さんは現場の看護師と医師、患者とのつなぎ役を意識しており「迅速な判断と治療が入院の長期化などを防ぐ一助になる。現場に近い看護師の強みを生かして患者さん一人ひとりの病気やけがと関わっていきたい」と思いを語っている。
















