「遠藤ミマン、モチーフを語る」10日開幕 市美術博物館が収蔵品展 来年3月16日まで

「遠藤ミマン、モチーフを語る」10日開幕 市美術博物館が収蔵品展
来年3月16日まで
収蔵品展の準備を進める学芸員

 苫小牧市ゆかりの画家遠藤ミマンさん(1913~2004年)が生前、苫小牧民報に寄稿したエッセーを切り口にした収蔵品展「遠藤ミマン、モチーフを語る」が10日、市美術博物館(末広町)で開幕する。エッセーで扱われた「ハスカップ」「湿地」「馬」「三角点」など11のモチーフに関連した、同館所蔵の遠藤作品を堪能できる。来年3月16日まで。

 遠藤さんが1961年11~12月、「モチーフを語る」と題し苫小牧民報で展開した全24回の連載記事の中から、立石絵梨子主任学芸員が11回分を厳選。各モチーフに関連した絵画14点を、連載記事も交えて紹介する。

 「三角点」の記事では、「丘の風景」と題した遠藤作品をピックアップ。赤く染まった空と大地の起伏が魅力的な油彩画で、記事を読んで改めて鑑賞すると、丘に建つ三角点がより印象深く見える。

 立石学芸員は「記事の挿絵も遠藤さんが描いているが、当館では所蔵しておらずモチーフにちなみ、感覚を大事にして展示作品を選んだ」と説明。「エッセーも面白く読んでもらえる。遠藤さん自身の言葉に触れることで、これまでとは異なる視点で楽しんでもらえるはず」と語る。

 遠藤さんは安平村(現安平町)出身。苫小牧市内で教員を務める傍ら、創作活動に励み、絵画指導や文化芸術の普及に力を注いだ。勇払原野や樽前山など苫小牧の風景を題材にした多彩な作品を残しており、同館は2013年度に企画展「遠藤ミマン生誕100年記念展・勇払原野を愛して」を開催。20日間の開催期間で約3300人が来場した。

 観覧料は一般300円、高校・大学生200円、中学生以下無料。問い合わせは同館 電話0144(35)2550。

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