岩倉博文前苫小牧市長の体調不良による辞職に伴って行われた市長選は、8日に投開票があり、元市議会議員の金沢俊氏(50)が初当選を果たした。与野党対決となった新人同士の一騎打ちを制し、新たなリーダーとなった金沢新市長に、今後の市政運営への意気込みなどを聞いた。
―当選を決めた率直な感想を。
「苦しい戦いだったが、勝利を手にできてよかった。岩倉市政を引き継ぎ、なおかつ新しい苫小牧に向けて示した七つのビジョンを市民の皆さんに見ていただき、支えていただいた」
―選挙戦の手応えは。
「私自身はあったが、相手候補の動きがよく分からず、そこは未知数だった。前回の市長選より投票率は若干上がったが、40%を切っているのは問題だ。だからこそ、ビジョンの七つ目に掲げている『市民総活躍』で、市民の皆さんをどんどん巻き込み、まちづくりに市民意見が取り入れられている実感ができる取り組みをしていきたい」
―相手候補との得票差について。
「結果なので、いろんな分析の仕方があるが、半分以上私が取った事実はしっかりと受け止めたい。どういう考えで相手候補に票を投じたかは分からないところがあるが、市民の意見を聞きながら、市政運営をするモットーは貫きたい」
―岩倉市政の継続を訴え、市民の支持を得られた。期待にどう応える。
「公約は策定の段階からすぐにできること、そうではないものを理解して作った。すぐに取り組めるものには着手したいし、そうでないものについても財政的なことを含めて、迅速に取り組んでいきたい。(政策の見直しを求める声に対して)いろんな見方があり、何を具体的に見直しと言っているか分からないが、私が把握する市政課題について一つ一つチャレンジしていく」
―就任後、まずどのようなことに取り組みたいか。
「第一に掲げた『子どもど真ん中』という政策、『経済発展最大化』を中心に取り組んでいく。七つのビジョンすべてにおいて、できるところから着手していきたい。財政協議が必要だが、私が議員時代から訴えてきた不登校対策、校内教育支援センターの設置や小学校に入学する際の支援金については財源をしっかり確保して進めていきたい」
―機構改革などを考えているか。
「市役所の組織バランスはあると思うが、経済の発展のためには経済部隊を少し手厚くしていかなければいけないと思っており、すぐに検討に入りたい」
―今後の抱負を。
「今回、多くの皆さんから支持を頂いたが、これまで5期18年の岩倉市政と今後の新しい苫小牧について、私は支持を受けたと理解している。可能な限り、可能性のある苫小牧を発展させていく。人口20万人都市を目指して頑張っていきたい。1年1年のチャレンジの結果、どこまで可能性を実現できるか。経済的な組織改編、取り組みを含めてどういう効果が出てくるか見極めていきたい」
―岩倉博文前市長には何と伝えるか。
「当選させていただきました。これから頑張りますということを伝えたい」
















