苫小牧市美術博物館の企画展「足もとから見つける、まちの自然」が21日、開幕する。市内で見られる身近な動植物や昆虫の標本、●【92a8】製など200点以上の資料を展示。昆虫を50倍に拡大した大迫力の模型も登場する。市街地に息づく自然の奥深さや面白さを伝え、大切にしてもらおうと企画した。
目玉の拡大模型は、ミヤマクワガタとオオスズメバチ。大きさだけでなく、細かく再現された形や色味も見応え十分だ。
担当する江崎逸郎学芸員によると、展示の半数近くはここ数年の間に同館が集めた資料。「本物に近い状態」での展示を意識し、植物は押し花に加え、容器に入れた立体的な標本も多数用意した。コケの標本作りにも、グリセリンを使ってみずみずしい状態で見られる工夫を施した。
市指定の自然環境保全区「沼ノ端拓勇樹林」(拓勇西町)にスポットを当てたコーナーも設置。樹齢100年前後のミズナラの大木や多数の鳥類、500種以上の昆虫が生息し、希少種も含まれることを解説している。
まちなかで観察できるアオバトやタンポポの調査活動も紹介。江崎学芸員は「まちの生き物たちのつながりを学び、生物多様性についても考えてほしい」と話す。
来年3月16日まで。江崎学芸員の展示解説は今月22日と1月19日、いずれも午前11時から。申し込み不要で定員20人。アオバトの生態を研究する地域環境計画の松岡和樹さんの生きものトークは2月1日午前10時から、研修室で。申し込みは1月7日から、定員30人。
一般300円、高校・大学生200円、中学生以下無料。問い合わせは同館 電話0144(35)2550。
















