北海道経済産業局は、12月の道内経済概況を発表した。総括判断は「一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに持ち直している」とし、3カ月連続で据え置いた。主要項目別では、生産活動の判断を前月から引き上げた。
10月の経済指標を中心に、11月以降の企業・団体へのヒアリングを加味して判断した。先行きについては「国際経済の動向等を十分注視する必要がある」としている。
主要項目別では、生産活動を前月の「一進一退ながら弱含みとなっている」から「持ち直しの兆しがみられる」へ上方修正した。10月の鉱工業生産は前年同月比1.1%減と5カ月連続で低下したが、前月比では1.9%増と2カ月連続で上昇したため。金属製品工業など5業種は低下した一方、一般機械工業、化学・石油石炭製品工業、輸送機械工業など8業種で上昇している。
個人消費は、4カ月連続で「改善の動きに足踏みがみられる」と判断した。10月の個人消費は百貨店、コンビニエンスストア、ドラッグストアが前年を上回ったが、新車販売、家電など他の4業態は下回った。ヒアリングでは「売り上げをけん引していたエアコンが前年を大きく下回ったほか、気温が前年よりも高かったことから、暖房機器の売り上げが前年を下回った」(家電大型専門店)などの声が寄せられた。
観光は、引き続き「改善している」と判断した。10月の来道客数は前年同月比8・4%増と3カ月連続で前年を上回った。道内外国人入国者数も同32%増となり、28カ月連続で前年を上回っている。ヒアリングでは「紅葉シーズンや各種イベントの実施により、観光客数は外国人も含め、好調だった」(観光協会)との声が上がっている。
この他、公共工事、住宅建設、民間設備投資、雇用動向の4項目は、前月から判断を据え置いた。
















