苫小牧労働基準監督署(中島貢署長)は20日、着工から竣工(しゅんこう)まで全工期の無災害を達成したとして、▽苫小牧市内のベンチャーグレイン苫小牧蒸留所新築第2期工事▽厚真町内の日高幌内川渓流保全工事―の両施工者に表彰状(労働基準局長表彰)を伝達した。
蒸留所新築工事は、大和ハウス工業北海道支店(札幌市)が2023年8月~24年8月、苫小牧市柏原に蒸留棟、原料貯蔵棟など3棟(鉄骨造り一部2階建て、延べ面積4938平方メートル)を建設。下請けを含め50社以上が関わる現場でパトロールを小まめに取り入れ、状況に応じた改善作業を繰り返した。
渓流保全工事は、中山組(札幌市)と笹田組(日高町)の経常建設共同企業体が22年4月~24年3月、胆振東部地震で河道閉塞が起きた厚真町の日高幌内川の本河川を復旧させ、砂防対策や護岸整備なども進めた。情報通信技術を活用し、土砂が不安定な危険場所での安全確保に努めたほか、周辺の復旧工事に関わる他の業者とも連携を深め、無事故達成につなげたという。
表彰状を受け取った大和ハウス工業の北日本支社北海道工事課の細越翔太主任は「一緒に仕事をした仲間たちに感謝したい」と述べ、中山組土木事業部の今野崇志係長は「工事を無事に終えられ、関わった人たちが報われた気持ち」と喜びを語った。中島署長は「業界のイメージを良くする取り組みで、今後も続けてほしい」とたたえた。
















