胆振総合振興局は25日、むろらん広域センタービルでヒグマの捕獲体制強化に向けた情報・意見交換会を初めて開催した。胆振管内の猟友会3支部の代表者と苫小牧、室蘭、伊達の3警察署、各市町の担当者らオンラインを含め約30人が出席。市街地に出没したクマを猟銃で捕獲する場合の法的根拠や責任の在り方などを確認し、課題も話し合った。
意見交換に先立ち、道ヒグマ対策室の職員が現状を説明。警察官職務執行法に基づき、警察官の命令でハンターが猟銃を使用できる一方、鳥獣保護管理法では人や建物などに弾丸が到達する恐れがある場合、銃猟をしてはならないと規定されていることを解説し、環境省が制限見直しのため同法を早期に改正する意向を示していることも伝えた。
意見交換は非公開で行われ、出席者によると、法改正で猟銃使用の判断に際して自治体の責任が重くなることへの懸念や、国の助言や支援の充実を求める声が上がったという。道は、市町村が円滑に対応できるよう判断のガイドラインを国に要望していることを挙げ、「道としてもバックアップしたい」と理解を求めた。
出席した北海道猟友会苫小牧支部の荒木義信支部長は「市と道、警察が協議し、発砲の許可を出すなら協力できるが、ハンターに責任が及ぶ可能性があれば銃は使えない」と指摘。法律の改正内容が具体的に判明した段階でも「こうした意見交換ができたら準備しやすい」と話した。
















