苫小牧署管内(東胆振1市4町)の2024年の人身交通事故の発生件数(速報値)は26日現在、前年同期比46件増の433件で、負傷者は42人増の497人、死者は2人増の4人だった。「自転車対車」の事故の増加が顕著で、うち2件が死亡事故に発展。自転車乗車時の輪禍死は同署管内では19年以来5年ぶりとなった。
22、23年の交通事故死者数は道交法が施行された1960年以降で最少の2人だったが今年は発生件数、死傷数とも増加に転じるのは必至だ。
市町別発生件数は苫小牧市393件(前年同期比62件増)、白老町22件(10件減)、安平町7件(1件減)、厚真町6件(3件増)、むかわ町5件(1件減)となっており、苫小牧での増加が際立っている。
事故類型別では、「人対車」が前年同期比5件減の43件だった一方、「自転車対車」は25件増の80件、出合い頭や正面衝突など「車両相互」は39件増の307件に上った。
発生場所は市街地に集中し、特に交差点が約6割に達した。朝夕の通勤通学時間帯に起きやすい傾向も見られた。
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死亡事故は苫小牧で3件、むかわ町で1件。
苫小牧では4月5日夜、日吉町の市道で80代女性が直進してきたトラックに、6月19日は沼ノ端中央の信号機付き道道交差点で横断歩道を自転車で渡っていた50代女性が左折してきたトレーラーにそれぞれはねられ、亡くなった。
7月3日にも王子町の信号機付き市道交差点の横断歩道を自転車で渡る70代女性が直進してきた乗用車にはねられ、病院で死亡が確認された。
むかわ町では6月24日、穂別福山の国道のトンネル内で陸上自衛隊の車両と大型バスが正面衝突し、同車両の助手席にいた自衛隊員1人が命を落とした。
同署の宮崎翔太交通第1課長は「いずれも道路形状に問題はなく、運転手が(危険性を予測しながら運転する)『かもしれない運転』を徹底していたら防げた可能性がある」と指摘する。
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人身事故全体を、過失が重い「第1当事者」の違反別で見ると、▽徐行時の車両による歩行者見落とし▽脇見や車内での探し物―といった前方への注意を怠る運転上のミスが全体の5割強を占めた。信号無視や一時不停止といった違反も目立った。
同署は今年、飲酒運転をはじめ歩行者妨害、速度超過などの取り締まりを強化してきたが、検挙者は後を絶たない。飲酒運転に起因した大きな事故はなかったが、宮崎課長は「酒を飲んだら正常な運転ができなくなるので絶対にやめてほしい」と強調。冬季は乾燥路面に見えて凍っているケースも少なくないとし、「路面状況をよく見て、早めの減速などにより安全運転に努めてほしい」と訴える。
















