衆院選・市長選投票率まとめる 政治不信で関心寄せられず 市選管

衆院選・市長選投票率まとめる 政治不信で関心寄せられず 市選管

 苫小牧市選挙管理委員会は、昨年執行された衆院選(10月27日投開票)と市長選(12月8日投開票)の投票率を投票区別にまとめた。衆院選は40カ所全ての投票区で、前回(2021年10月)を下回る結果に。衆院選の最高は第14区(緑小学校)の56・36%、市長選の最高は第23区(豊川小学校)の48・74%だった。

 市内の衆院選投票率は前回比5・38ポイント減の49・48%で、小選挙区に移行した1996年以降の最低を更新した。投票区別では、多い順に第14区以下、第23区が55・89%、第19区(明野中学校)が53・88%。最低は第21区(糸井小学校)の43・17%だった。

 投票率が低迷した理由について、若者の選挙離れが背景にある他、自民党派閥の裏金問題をはじめ市民が抱く政治不信や、道9区(胆振、日高管内)では同党候補者擁立の遅れなどを踏まえ、市選管は「政治に関心が寄せられなかった」と分析する。

 市長選は38・70%で、前回(22年6月)と比べて4・71ポイント増えたが、過去2番目の低さで4割を下回った。投票区別では50%以上の投票区はなく、40%台も15投票区にとどまった。最低の第35区(沼ノ端コミュニティセンター)は29・78%で、3割にも満たなかった。

 前田正実事務局長は「全国的なモデルと同様、本市も若年層の投票率が低い傾向にある」と指摘。特に衆院選は、年齢別では20~24歳が23・82%で最低となり、低い順に25~29歳(30・60%)、30~34歳(35・93%)と続いた。

 市選管としては今後、前年度に力を入れた出前講座をさらに充実させ、若年層の意識醸成を図る考え。これまで展開している高校以外にも、中学校から開催の要請が来ているといい、「地道な啓発活動をコツコツ積み重ねていきたい」と話す。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る