苫小牧市の2025年「はたちを祝う会」(同実行委員会主催)が12日、市民会館で開かれた。きらびやかな振り袖や真新しいスーツ姿の若者1094人が参加し、旧友との再会を楽しみながら晴れの門出を喜んだ。
対象は今年度に20歳を迎える、04年4月2日~05年4月1日生まれ。コロナ禍だった21~23年は旧成人式を含めて感染対策で分散や2部制で開いていたが、昨年から入場制限もない通常開催としている。今年の参加率は前年比0・7ポイント減の75・4%だった。
会は実行委メンバーで市消防本部の鈴木将太さん(20)と佐藤大城さん(20)の消防士2人による力強い「はたちの誓い」で幕開け。「感謝を忘れず、日々を大切にしながら、一歩一歩前に進んでいくことを誓います」と述べ、立ち会った福原功教育長とグータッチを交わした。
金澤俊市長が祝辞で「これから困難に直面しても、自分を信じ、周囲へ感謝の気持ちを持ちながら、一歩ずつ前に進んで」と激励。市公式キャラクター「とまチョップ」も振り袖姿で駆け付け、おめでとうポーズで祝福した。
実行委員長の渡辺朱莉さん(20)が代表してあいさつし、「コロナなどで変化を求められたが、家族や友人の支えで歩み続けることができた。私たちは多くのつながりの中で生きている。感謝の思いを行動につなげて広げていく番になる」と決意を新たにした。
アトラクションでは、中学と高校の担任からのビデオレターを上映し、心温まるメッセージに思わず涙を流す出席者も。さらに市内で活動するロックバンド「シャコネロック」がカバーやオリジナル曲を披露。メンバー4人とも市内で生まれ育った二十歳で、今回の参加者でもあり、会場は大いに盛り上がった。
終了後、参加者は外に出て「はたちを祝う会」の看板をバックに写真撮影をしたり、思い出話に花を咲かせたりと旧交を温めた。市豊川町の専門学生辻崎夢奈さん(19)は「コロナの時は『私たちの式典がない』と思っていたので、実現してうれしい。久々にクラスメートと会えて、同窓会も楽しかった」と笑顔で話していた。
















