葉物野菜が高騰、苫小牧市民の食卓直撃

葉物野菜が高騰、苫小牧市民の食卓直撃
暮らしに打撃を与える葉物野菜の高騰。小売店も価格設定に苦慮している

 昨年11月中旬から、全国的に葉物野菜の高騰が続いている。苫小牧市内の青果市場の卸値も全般的に高く、特にキャベツは年明けの市場価格が前年同期の約4・5倍に。家庭で鍋物に欠かせないハクサイや飲食店の引き合いが強いレタスも高値安定で食品スーパーなどでの小売価格も上昇しており、市民生活を直撃している。

 苫小牧市公設地方卸売市場(港町)の青果部門を指定管理する丸一苫小牧中央青果によると、5~14日のキャベツの平均価格は1キロ当たり434円(前年同期比456・8%)、ハクサイは同192円(同252%)、レタスは同659円(同162%)だった。

 昨年12月の平均価格を見ても、キャベツが前年同月比262・6%の281円、ハクサイは同173%の123円、レタスは同175%の581円と、葉物野菜の高騰が際立っている。

 いずれも主産地である愛知県や茨城県などでの夏場の猛暑、干ばつといった天候不良が生育、出荷量に影響。同社の担当者は「30年以上市場に携わっていて、初めて見る値が付いている」と驚きを隠さない。キャベツについては「産地の天候次第で若干の値下がりする可能性がある」としながら、葉物野菜全体の高値傾向は「1月いっぱいは続きそう」と話す。

 市内食品スーパーのキャベツの店頭価格もサイズなどにより1玉500~900円台の高値が付く中、寿町の丸善ストアーは、1玉398~680円で販売する。同社事業部の安藤弘康部長は「前年同期に比べて利益が出ない状況だが、来店客の買いやすさを重視している」と語る。

 港町のぷらっとみなと市場の青果店は「昨年11月に(卸値が)一時的に下がったものの、再び跳ね上がった」とため息。1玉900円台のキャベツを購入した高砂町の70代女性は「高値でも新鮮さにこだわっている。保存方法を工夫し、無駄なく調理したい」と述べた。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る