核兵器廃絶訴える 高校生平和大使 原爆パネル展 札幌駅チカホ

核兵器廃絶訴える 高校生平和大使 原爆パネル展 札幌駅チカホ
原爆パネル展で核兵器廃絶の署名を呼び掛けた高校生たち=札幌駅前通地下歩行空間

 広島、長崎に原爆が投下された終戦から80年目の夏を迎える2025年。あの戦争、原爆の悲惨さを伝えるパネル展がこのほど、札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)で開かれた。核兵器廃絶を訴える「高校生平和大使」ら8人の高校生が「核なき世界の実現」を求めた署名活動も展開し、6時間で約400筆を集めた。

 連合北海道と北海道高校生1万人署名実行委員会が主催。パネル展は毎年開いているが、今回は日中から多くの人が行き交うチカホを会場に初めて開いた。

 会場には、市民が描いた忘れられない惨状の「原爆の絵」を展示。被爆直後、そして現在の広島、長崎の街の再生など計30点のパネルが展示され、道行く市民の関心を集めた。

 「高校生平和大使」は、核兵器廃絶と若い世代に平和運動を継承する活動で、1998年に長崎の市民団体が始めた。現在は全国に拡大している。道内では連合北海道などが実行委を組織し、13年から毎年2~3人を選考。昨年まで第12代にわたる高校生平和大使を派遣。夏にはスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れ、日本の「高校生1万人署名活動」を届ける活動を継続している。

 この日は、パネル展に合わせて、第12代の北海道高校生平和大使2人を含む有志の高校生8人が署名活動を展開。「核兵器廃絶を求める署名にご協力ください」と声を張り上げ、国連のグテーレス事務総長宛ての署名を呼び掛けた。

 高校生平和大使らは、被爆80年の節目の年を踏まえ、3月29~31日に、チカホなど札幌の4カ所で「被爆ピアノコンサート」も企画している。広島から北海道へ移動させる「被爆ピアノ」の往復の経費に充てるため、2月7日までクラウドファンディングも募っている。目標金額は160万円で、現在100万円を超える善意が集まったという。問い合わせは連合北海道の道民運動局 電話011(210)0050。

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