特殊詐欺を防いだとして苫小牧署は１６日、セイコーマート苫小牧美園店のパート従業員福沢明美さん（５８）に感謝状を贈った。

　同署によると、昨年１２月１５日午後０時半ごろ、来店した６０代男性が４万円分の電子マネーを購入しようとしたため、不審に思った福沢さんが用途を尋ねた。男性は「パソコンがウイルスに感染し、画面に表示された番号に電話したら、電子マネーの購入を指示された」と話し、詐欺を疑った福沢さんが男性の了解を得て１１０番通報した。福沢さんは「特別なことはしていない。不審に思うことがあれば今後も声を掛けていきたい」と話した。

　同署によると、管内の特殊詐欺の２０２４年の被害件数は３件（暫定値）で、被害額は６３８万７３００円。特殊詐欺を防止した功労者に感謝状を贈呈したのは１０件だった。同署の冨士本学生活安全課長は「特殊詐欺は電子マネーの購入を促す手口が多く、身近なコンビニ店員さんの声掛けに助けられている」と感謝した。