道民が7月1日以降に実施する道内旅行を対象に、1人1泊当たり最大1万円を補助する「どうみん割」の申し込みが今月28日から始まる。新型コロナウイルスの流行で観光客が激減する中、浮揚策として打ち出された施策に苫小牧市内の多くの観光事業者から歓迎の声が上がっている。補助制度を活用して旅行を楽しみたいという市民もおり、一定の需要回復に期待が集まっている。
JTBイオンモール苫小牧店(柳町)では、どうみん割に関する問い合わせが1日10件ほど寄せられている。人気は函館方面で、コロナ疲れを癒やすため登別市や洞爺湖町など近場の温泉宿を求める人も。店舗では窓口の密閉、密集、密接の「3密」を避けるため来店時の予約制を導入。20~50代の夫婦や家族連れを中心に申し込みがあるという。
担当者によると、道内旅行は1泊2日で1人1万5000円が人気の価格帯だが「どうみん割があるので、1ランク上のホテルに泊まる人もいるかもしれない」という。
苫小牧ホテル旅館組合の佐藤聰組合長は「需要喚起のため道へ要望していた」と今回の対応を歓迎する。市内では、9月まで出光興産北海道製油所(真砂町)の大規模定期補修工事があり、一定の宿泊需要は出ているが「施設によっては空室もある」という。
佐藤組合長が経営しているホテル杉田(表町)ではどうみん割適用を道に申請済み。秋に入っていた団体予約はコロナの影響でキャンセルとなり、冬期間の動向も不透明なため「多くの方に利用してもらいたい」と訴え、国のGoToキャンペーンも見据える。
苫小牧観光協会の藤岡照宏専務は「外出自粛の解除で旅行を楽しみたいという人は増えるはず。市内の各宿泊施設も期待している」と語る。
道内旅行を前向きに考えている市民も多い。北光町の女性会社員(40)は年2回、1泊2日で道内旅行をしており「好みのプランがあれば行きたい」と笑顔を見せる。
年に5~6回は旅行するという錦岡の男性(73)は「今回はどうみん割を使う予定。普段利用しない洞爺湖や支笏湖のホテルに泊まりたい」と述べ、「動く人が増えるのでマスク着用を心掛け、食事もビュッフェを避けるなど感染予防策を講じたい」と話した。
【どうみん割】
新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んだ旅行需要を回復するため、道民を対象に道内旅行商品の代金を補助する道の事業。「新北海道スタイル」を実践している宿泊施設などが対象で、補助額は宿泊が1人1泊3000~1万円、交通付き宿泊ツアーが同5000~1万円、交通付き日帰りツアーが同2000~5000円。宿泊を伴う場合は5連泊が上限。商品購入回数に制限はない。
申し込みは旅行会社や事業所の窓口、インターネットなどを通じて行う。新型コロナ感染拡大防止のため、全員の氏名、生年月日、年齢、所在地などを提出する必要がある。なお、この事業は来年1月まで実施するが、助成費(総額23億円)がなくなり次第終了する。
















