苫小牧市が2019年度に通報を受け、対応した児童虐待件数は前年度比24件増の246件に上った。約半数が実母からで、食事を与えないなどの養育怠慢(ネグレクト)が目立った。市は今年度内に児童虐待防止条例を施行し、児童相談に関する専門施設も開設される予定で、この取り組みを追い風に虐待被害のない社会の実現を目指す考えだ。
市は全国の児童相談所と足並みをそろえる形で、児童虐待の対応が終結した時点でカウントする方式を17年度から採用。対応件数は虐待被害を受けた子どもの実人数として集計している。
これまでの推移を見ると、17年度は194件だったが、18年度は222件に増えた。今回集計された19年度はさらに多い246件で、依然として増加傾向が続いている。
19年度の内訳を見ると、未就学児104人、小学生101人でそれぞれ全体の約4割ずつを占める。虐待の内容はネグレクト101人、心理的虐待91人、身体的虐待52人、性的虐待2人。虐待者は7割が実母で、被害が深刻などの理由で43人の子どもが室蘭児童相談所に一時保護された。
市は相次ぐ被害を食い止めようと、来年1月の児童虐待防止条例の施行を目指して、条項や条文の検討作業をスタートさせた。市の児童相談窓口と室蘭児相の苫小牧分室が同居する児童相談複合施設も同じタイミングで市内双葉町に開設される予定だ。
児童相談を担当する市こども支援課は「全国各地で深刻な被害が相次ぎ、危機感を持っている。条例施行や複合施設の開設で早期発見や未然防止にまちぐるみで取り組もうとする機運を高めたい」と話している。
















