苫小牧市消防本部がまとめた2020年上半期(1~6月)の出動件数(速報値)によると、火災は前年同期比10件減の28件、救急は同390件減の3746件でいずれも減少した。同本部は、救急について「新型コロナウイルス流行で体調管理を心掛ける人が増えた」と分析。火災も外出自粛といった生活環境の変化が影響したなどとしている。
内訳を見ると、火災は建物の15件(前年同期比4件減)が最も多く、車両4件(3件減)、林野1件など。発生件数は減っているが、死者数はすでに5人(5人増)に上っており、過去10年間の年平均3・4人と比べても「異常なペース」(泉乃将副署長)という。
消防本部は火災予防に向けて、住宅用火災報知器の有効期限(10年)確認や住宅用消火器の設置、防炎カーテンの採用などを推奨。今後は気温の上昇に伴う消毒用アルコールの気化による発火リスクもあるとし、ホームページなどで市民に注意喚起する方針としている。
また、救急出動は体調不良などの急病が2568件(217件減)、一般負傷518件(38件減)、転院搬送349件(100件減)、交通事故141件(23件減)。搬送者の内訳は重傷280人(189人減)、中等症1256人(285人減)、軽傷1352人(302人減)、死者64人(3人減)などとなっている。
出動件数の減少について、総務課の担当者は新型コロナウイルスの流行で積極的な体調管理や外出自粛など暮らし方の見直しを迫られ、予防意識が高まったとみる。
一方、社会問題にもなっている救急車の不適正利用は未集計だが、「鉛筆を削った際に手を切った」など緊急性のないケースも依然としてあるという。消防本部は人命に関わるとして適正な利用を強く呼び掛けていく方針だ。
















