登別市内で6月に自殺したとみられる中学1年の男子生徒(13)に関し、市教育委員会は22日、いじめの有無などについて第三者委員会へ諮問した。委員会は今後、男子生徒の死亡に至る過程などを詳しく調査、検証し、再発防止策を盛り込んだ答申を取りまとめる。
市教委がいじめ防止対策推進法に基づいて設置した第三者委の重大事案対策委員会は、大学教員や弁護士、精神保健福祉士、臨床心理士、PTA連合会役員の5人で構成。同日の初会合で武田博教育長は「調査で明らかになる学校運営上の課題や問題点について、教育委員会として解決策を見いだし、このような悲しい事態が二度と起こらぬよう教育環境の改善を図りたい」とし、委員に協力を呼び掛けた。
引き続き、会長に選任された北海道精神保健福祉士協会理事の竹内亮平氏に、(1)いじめの事実関係(2)生徒の死亡に至る過程(3)学校、教育委員会の対応と課題(4)今後の対応と再発防止策―の4点について調査、検証を求める諮問書を手渡した。
諮問を受けて竹内氏が「委員の知恵を結集し、できるだけ早期に調査、審議を進めて答申を取りまとめたい」と述べた後、委員らは非公開の会合で調査の方向性について協議した。
男子生徒は6月22日午前8時半ごろ、自宅アパート敷地内で倒れている状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。アパートの上部から身を投げて自殺した可能性があるとみられている。市教委は、男子生徒の母親の証言や、中学の全校生徒へのアンケート調査を踏まえ、いじめに遭っていた疑いがあると判断。男子生徒の身体的特徴などに対するからかい行為があったことも調査でつかんでおり、事実関係の究明に向けて第三者委への諮問を決めた。
竹内氏を除く委員は次の通り(敬称略)。
水上志子(北海道臨床心理士会会員)=副会長=、阿知良洋平(室蘭工業大学講師)、増川拓(札幌弁護士会室蘭支部会員)、皆川夏樹(登別市PTA連合会理事)

















