苫市教委 全小中学生にタブレット、オンライン授業も可能に

苫市教委 全小中学生にタブレット、オンライン授業も可能に

 苫小牧市教育委員会は今年度、全小中学生約1万3450人に学習用タブレット端末を貸与できる環境を整備する。児童生徒が効率よく効果的に学びを進める教育ICT(情報通信技術)環境の整備が目的。新型コロナウイルス流行で臨時休校が長期化したことなども踏まえ、自宅学習に活用することも想定。合わせて各校のオンライン教材なども整備する計画だ。

 小中学校における教育ICT環境の整備は当初、文部科学省が1人に1台の端末と高速大容量通信ネットワークの構築を目指す「GIGA(ギガ)スクール構想」を2023年度までに達成する方針を掲げていた。しかし、今回のコロナ禍で休校やオンライン授業の普及など学びの機会が急速に変わりつつあるため、今年度中に前倒しすることで方針転換している。

 苫小牧では昨年度、市教委が市内全小中学校の学習用パソコンをタブレット端末に更新。全体で約1400台が配備されているが、文科省の方針を受け、年度内にすべての児童生徒に貸与できるよう環境整備を進める。

 今回の対応では、新たに約1万2000台のタブレット端末と関連設備、学校内のネットワーク整備などを進める計画で、予算ベースで総額9億9400万円を計上している。国の補助事業などを活用し、市の財源負担は約2億円にとどまる見通しだ。

 この中には、学習効果を高めるための「AI(人工知能)ドリル」の導入も盛り込まれている。子どもの解答内容からAIが理解度を判定し、個々に最適な出題をするもので、小学校では5教科、中学校は技術、家庭科など実技教科を含め11教科に対応させる方針。市教委は「授業用のドリルや問題作成など教員側の負担軽減にもなる」と説明する。

 タブレット端末は学校内での使用を基本とするが、コロナ感染拡大などで臨時休校が長期化するような場合は、パスワードで管理しながら自宅学習用にも活用する方針。市教委が今年5月に行った調査では、市内で小中学生がいる世帯の12%はインターネットの通信環境がなく、こうした家庭に貸し出すネット接続用の小型通信機器も整備する。

 教育ICT環境を整えることでリアルタイムのオンライン授業も可能になるが、端末などを操作する教員や児童生徒の習熟度を高める必要もあり、市教委は「サポート態勢を整えたい」としている。

教育のICT(情報通信技術)
 新学習指導要領で「情報活用能力」が言語能力と同様に、学習の基盤となる資質・能力と位置付けられたことを踏まえ、文部科学省が小中高の各校で効率よく効果的に学習できるよう、タッチパネルで操作できるタブレット型端末の導入や情報通信ネットワーク、支援員などの整備を進めている。

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