苫小牧市役所と苫小牧署の間を走る市道旭大通沿いのヤチダモ並木が、姿を消した。樹齢50年前後の街路樹で、市は歩道の改良工事に当たって倒木リスクがあったため、39本の伐採に踏み切ったが、切り株が連なる光景に市民から「寂しいね」と残念がる声も聞かれる。
ヤチダモ並木は国道36号との交点から南(海側)に延びており、木は260メートル区間の両側の歩道に計47本植えられていた。
市緑地公園課によると、まちの緑化の一環で1970年代前半に旭大通沿いの街路樹として数メートル間隔で植栽。大半が樹齢50年を超えていた。
市は2016年策定のバリアフリー基本構想に沿って旭大通歩道の平坦化や点字ブロックの敷設などの改良工事を進める上で、街路樹の扱いを庁内で協議。大木化した根が歩道を盛り上げており、街路樹として残そうにも工事で根を傷つけ、倒木の危険性が高まるなどの理由から伐採を決めたという。
7月13日から25日にかけて4日間で39本を伐採。偶然、通り掛かった市内元町の美容師森川静香さん(69)は切り株になっていた街路樹に驚き、「人通りの少ない場所。木までなくなったら、本当に寂しい。なんとかならなかったのかしら」と嘆いた。
市にも「なぜ切ったのか」といった問い合わせが寄せられている。
市道西側の公用車駐車場近くに一部残ったヤチダモ8本についても21年度の歩道改良工事に合わせ、伐採予定。工事終了後の歩道には再び街路樹を植える方針だが、今度は大きく成長し過ぎない樹種を選定する考えだ。
伐採したヤチダモについては有効活用すべく、市有地に保管し、乾燥させているという。
同課は「過去に植えた街路樹はまちの財産で、守れるものは守っていく姿勢に変わりない」としながら「市民生活に支障がある場合には、撤去や植え替えが必要になることもある」と強調。伐採や植栽については、市が昨年3月に策定した樹木維持管理方針に沿って「木の成長や老朽化の具合、歩道の幅員の広さなど現場の状況も考慮して、判断したい」としている。
















