新型コロナウイルスの感染が大都市圏を中心に再拡大する中、新千歳空港では、お盆や夏休みなどで利用客が多くなる時期に合わせ、乗客の検温用の「サーモグラフィー」を設置するなど対策を強化している。緊急事態宣言解除後、航空各社の予約数は徐々に回復していたが、ここに来て伸び率は鈍化している。
ターミナルビルを管理する新千歳空港ターミナルビルディング(CAT、千歳市)は6日、国内線ターミナルビル2階の保安検査場入り口6カ所にサーモグラフィー7台を設置。新千歳から渡航する人を対象に、発熱していないか確認している。
体温が37・5度以上の場合、モニターに表示され、自動音声で航空会社スタッフや乗客本人に知らせる。本人には、スタッフが注意喚起のチラシを配布。マスクの着用や他の乗客と社会的距離を保つよう求め、症状がある場合は保健所への相談を促し、搭乗を断る場合もある。CATは「お盆時期に入り人の動きが増えるため、感染防止策の強化を図った」としている。
ターミナルビル内では航空会社やテナント関係者も入念な感染防止対策に取り組む。スタッフはマスク着用と手指消毒を徹底。利用者がレジやカウンターに並ぶ際は距離を確保、施設内のソファ、洗面台、エレベーターボタンも定期的に消毒する。
6月19日に都道府県をまたぐ移動自粛が解除されて以降、旅客便の予約率は徐々に回復。航空各社は夏以降の需要増を見据え、主要路線を軸に便数を増やしていた。ところが7月下旬以降、各地で感染者が急増中。旅行などを控える動きの広がりを受けて各社は再び減便を拡大している。
国内線全体の8月の減便率は、全日本空輸が当初計画に比べ11ポイント増の23%、日本航空は6ポイント増の17%となった。エア・ドゥも運航路線全体で、9ポイント増の11%と、それぞれ減便率が上昇している。航空会社関係者は「需要は上向きかけたが、再び落ち込んでいる。回復までは遠い」と表情を曇らせた。それでも一定の人の動きがあるだけに消毒を徹底し、手続きカウンターに飛沫(ひまつ)感染防止のアクリル板を設置するなどし「対策に万全を期す」と気を引き締める。
ターミナルビルのテナント関係者も、旅客動向を注視。飲食店の30代女性従業員は「お客さんが減ると売り上げが心配だが、たくさん来ると感染が広がりそう」と困惑気味。土産店の40代女性従業員も「1週間前の方が人出は多かった。出控えがあるのかもしれない。空港はにぎわっている方がいいが…」と複雑な表情を見せた。
















